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【現代ビジネス研究所・研究助成金採択プロジェクト】燕三条地域の加工技術とグローバル優位性~産業集積を支えるものづくりのDNAを探る

台湾研修②

こんにちは。3日目(最終日)の報告をします。

 

宿泊先の開南大学のゲストハウス・寮を出発した私たちは、まず、桃園市観光局政府を訪問しました(写真1)。お目にかかった局長の楊勝評(Yang Sheng-Ping)博士は、とても気さくな方で、桃園市の魅力をにこやかに解説してくださいました。

具体的には、台湾の観光地域としての強みが「産業」「食文化」「他宗教」にあることを学びました。実は、台湾は電子工業をはじめ、金属加工等の技術が世界レベルで高いと言われています。その点は新潟県の燕三条と同じですね。

そして、地場産業を観光資源として活用することは、地域ブランドの勝ちを上げるうえでも大事な要素だと感じました。

 

写真1:桃園市観光局政府を訪問し、入口の大きな看板の前で記念撮影。中央が楊勝評局長

出所:台湾開南大学・趙順文教授撮影

 

その後、同じ建物の中にある桃園市工商發展投資策進會を訪問したあと、車で台北市に移動し、台日産業連携推進オフィス(TJPO)で陳品成(Ryan Chen)專員から組織の概要を教えていただきました。(写真2.3)陳さんの肩書の「専員」は英語でスペシャリストの意味だそうです。とても日本語が上手な方でした。

ここは主に、台湾と日本との共同プロジェクトを促進する場であり、公益社団法人つばめいと代表理事の山後春信(さんご・はるのぶ)さん(株式会社新越ワークス社長)が手掛ける燕三条地域のインターンシップ事業に参加する台湾学生を増やす目的で話し合いが行われました。

台湾も、燕三条地域も、金属加工技術が発展している地域なので、両者がインターンシップを通して繋がることによって、新たな技術者の育成や、技術力の一層の発展、さらに、将来は台湾と日本の取引増加に繋げることを目指します。

 

写真2:台日産業連携推進オフィスで。左端が陳專員、右から4番目が山後代表理事

出所:台湾開南大学・趙順文教授撮影

写真3:台日産業連携推進オフィスで。

出所:参加者撮影

今回の公式訪問で最後に訪れたのが、公益財団法人日本台湾交流協会の台北事務所です(写真4)。台湾と日本は正式な国交がないため、この事務所が大使館としての役割を果たしているそうです。

首席副代表(経済総括)である星野光明さんは日本の経済産業省の出身。私は、星野さんと公益財団法人つばめいと山後代表理事との意見交換の場に同席させてもらうことで、国・地域を越えて事業を発展させる道のりは決して楽ではなく、事業の意義や価値をしっかり相手の方に理解していただくことが大切なのだと学びました。

 

写真4:日本台湾交流協会台北事務所で。中央が星野光明主席副代表

出所:参加者撮影

 

【台湾研修を振り返って】

2泊3日の台湾研修を通じた私の1番の気付きは、1つの事業が国境を越えて繋がるにあたって、想像以上に多くの方々が関わっているということです。企業や大学、市政府との連携と一口に言っても、実際に動いているのは生身の人間なのだと改めて実感しました。

今回の訪問は新潟県燕三条地域を台湾の方々に認識していただき、事業の幅を広げる1つの大きなきっかけになったのではないかと感じます。私自身も多くの組織や環境に遭遇し、その中を生きる社会人の方々と出会ったことで、視野が広がりました。

今後は4月に昭和女子大学で行われる現代ビジネス研究所のプロジェクト報告会に向けて準備します。最後まで読んでくださりありがとうございます。