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【現代ビジネス研究所・研究助成金採択プロジェクト】燕三条地域の加工技術とグローバル優位性~産業集積を支えるものづくりのDNAを探る

燕地域企業訪問

みなさんこんにちは!国際学科3年の捧里桜(ささげ・りお)です。9月26・27日の2日間にわたって、新潟県燕地域の企業の仕事現場にお邪魔し、お話を伺ってきました。
まず初めに訪れたのは、今回の調査でお世話になる、公益財団法人燕三条地場産業振興センターです。ジェトロ(独立行政法人貿易振興機構)から同センターに出向されている山田尚史海外販路支援部長から「燕三条地域の概況及びジェトロの役割」についてお話していただきました。

写真1: 燕三条地場産業振興センターにて(左から、山田部長、磯野先生、筆者、根橋研究員)

出所: 根橋研究員撮影

充実した内容のお話に耳を傾けていると、あっという間に時間は過ぎ、お昼となりました。地場産業振興センターから歩いて1分のところにある燕三条ワシントンホテルの2階の「銀座」で、地元の隠れた「ソウルフード」と言われる釜飯を堪能しました。この昼食会には、今回燕企業へのアポイントや宿泊でお世話になる、公益財団法人つばめいと山後代表理事、若林専務理事、そして日本酒学の立ち上げに携わった新潟大学経済学部岸保行准教授にご参加頂きました。

 

写真2: 昼食会と岸先生からの講義の様子(左から、岸准教授、磯野教授、山田部長、
山後代表理事、若林専務理事、筆者)

 

出所: 根橋研究員撮影

昼食後には、岸保行准教授より、日本酒学講座についての説明と講義をしていただきました。新たな学問が生まれることにより、世界が広がっていくのだなとわくわくしました。

午後からは、生活雑貨・福祉用品の企画開発・製造・販売事業を行う株式会社青芳(https://www.aoyoshi.co.jp/)と、プレス加工、板金加工を行う株式会社阿部工業(http://www.abekohgyo.jp/)の2社へ。販売されている実際の商品を手に取らせていただいて、その使いやすさを体験したり、機械の音が響く工場に生まれて初めて足を踏み入れるなど、とても新鮮な体験でした。

写真3: 株式会社青芳ウィルアシスト・介護用品展示場(左から、筆者、秋元幸平同社取締役専務、根橋研究員、磯野教授)

写真4: 株式会社青芳 VINTAGEブランド

出所: 根橋研究員撮影

 

写真5: 株式会社阿部工業前にて(左から筆者、同社製造部門佐藤清司主任、岸准教授)

出所: 根橋研究員撮影

今回宿泊したのが「つばめ産学協創スクエア」(公益社団法人つばめいと)です。ここは燕市の企業が「未来を担う若者たちを招き入れ、燕地域を活動の拠点にしてほしい。そして、燕市内企業のことを良く知ってほしい。」という思いを込めて、今年2月に完成したばかりの施設です。1階は事務室と会議室、2階は広いダイニングキッチンと、3つの個室があり、シャワーとトイレも2箇所あるため、20名以上の宿泊可能な施設となっています。

 

写真6: 「つばめ産学協創スクエア」(公益社団法人つばめいと)

出所: 根橋研究員撮影

食器や調理器具などの小さなものから、大きなものでは椅子、テーブル、電子レンジ、そして洗濯機と、すべてのものが燕市内の企業からの寄付で賄われており、生活しながらモノに触れ、燕市をより近くに感じられる「夢のような」場所でした。

    

写真7: つばめいとの宿泊施設     写真8:会議室(左から若林専務、磯野教授)

出所: 根橋研究員撮影          出所: 根橋研究員撮影

2日目に訪れたのは、業務用・家庭用調理器具やアウトドア用品などの製造販売を行う株式会社新越ワークス(http://www.shin-works.co.jp/)と、厨房用品、給食用品、キッチン用品等を取り扱う株式会社エムテートリマツ(http://www.mt-torimatsu.co.jp/)です。
「つばめいと」の代表理事が社長を務められている、新越ワークスでは、お忙しい中で、3つの事業部の工場やショールームを、1時間半以上かけて丁寧にご案内頂き、同社の製品について理解を深めることができました。

写真9: 新越ワークスのキャンプ用品ブランド「UNIFLAME」ショールーム

出所:根橋研究員撮影

工場見学の後に、社長室にご案内頂き、山後(さんご)春信社長より、経営者としてどんなことを心がけているかについてお話を伺うことができ、とても実りのある時間でした。

写真10:新越ワークス入口にて(左から、磯野教授、筆者、山後社長、根橋研究員)

出所: 根橋研究員撮影

お昼は新越ワークスの製品である、ペレット窯(イタリアンレストランのアクアパッツァでも使われています!)で焼いた、出来立ての美味しいピザをいただきました。

写真11: ペレット釜

出所: 根橋研究員撮影

その後のエムテートリマツでは、普段は入ることのできない倉庫の中を案内して頂き、取り扱い商品の数に圧倒されました。会社のバックヤードをこの目で確かめることができ、貴重な経験ができました。

写真12:エムテートリマツ受付にて

出所: 根橋研究員撮影

「百聞は一見に如かず」と言いますが、会社のホームページなどに目を通しただけでは分からない「生の声」を聞き、「現場」を訪れることで得られることは多く、濃密な2日間を過ごすことができました。今後は今回の現地調査をもとに研究を進めていきます。