企業連携プロジェクト
【現代ビジネス研究所・研究助成金採択プロジェクト】よかねARITAプロジェクト
ツアー商品提案会のご報告
みなさんこんにちは!
よかねARITAプロジェクトの現代教養学科3年、関根日南子(せきね・ひなこ)です。
今年のよかねARITAプロジェクトでは、有田町のツアー商品を立案し、ツアー商品提案会で企画案のプレゼンを行うことを目標の一つとしており、商品開発チームの3人(中村玲季,石田陽菜,関根)のメンバーで、現地研修での有田町の皆様へのインタビューをはじめとした活動を行い、提案のための準備を進めてきました。そこで今回は、12月9日(土)にzoomで行われたツアー商品提案会についてご紹介します。
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提案会の様子(学生メンバーは大学10号館の教室で参加)
<zoomによる参加者>
松尾佳昭町長、有田町役場まちづくり課/吉永繁史課長・佐藤康二氏、有田観光協会/岩井章専務・古田秀之事務局長、有田まちづくり公社/大塚隼輝氏
<提案内容の一部>
私たちは、有田観光協会の取り組みである「有田観光まちなかガイド」への大学生・若者ガイドの参加促進と、まちなかガイドのコースの一つとして「ガイドおすすめコース」を取り入れることを提案しました。
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発表資料の一部
「有田観光まちなかガイド」とは、一定の研修を受けたガイドが、有田町を訪れるお客様向けに地元ガイドならではの短時間のツアーを提供するというものです。有田町の課題を踏まえた地域外の若者向けのツアー商品の企画にあたり、「有田観光まちなかガイド」の、研修を受けることで誰でもガイドになることができるという仕組みに魅力を感じました。
私たちは、9月の佐賀県有田町の現地研修を振り返り、二つの課題に着目しました。「ツアーガイドなどの観光業に携わる人が不足している」ということと、「交通面、情報量の面からイベントの時期以外に大学生・若者が有田町に訪れるきっかけが少ない」ということです。
また、提案会の前の11月25日(土)に、九州産業大学4年の金子あさひ様(有田町出身。ご実家が有田焼の販売店)にzoomでお話を伺い、「町を活性化したいと考える有田町の学生同士の交流の機会が少ない」「インターンシップなどの学生が有田町で活躍する機会が少ない」ということが分かりました。学生は有田町で活躍する機会を求めていること、現地をよく知る人とのコミュニケーションによって有田町の観光はより魅力的になると考えたことから、大学生・若者ガイドの参加を促すことが課題解決につながると考えました。
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質問会の様子(中段左から2人目が金子あさひさん)
大学生ガイドをお願いするターゲットは、有田町出身など有田町に関わる学生や有田町を活性化したいと考える学生、地方創生への関心が高い学生たちです。私たちは、今まで学生がガイドになったことがない理由を、「研修への参加のしにくさ」「有田町で行われている取り組みについて知らないこと」だと考え、「参加しやすくする」「有田町について改めて知ったり考えたりする機会を提供する」ために、大学生・若者ガイドの参加を促すための二つの案を考えました。一つ目は、オンデマンド形式での研修を取り入れることです。二つ目は、まちなかガイド内で交流会を行い、町を活性化したいと考える有田町の学生・若者同士の交流の機会と、意見を発信する機会を増やすことです。
さらに、金子様から、「地元の限られた人しか知らないスポットをツアー日程に組み込むとよいのではないか」というアドバイスをいただいたことから、イベントの時期以外に大学生・若者が有田町に訪れるきっかけが少ないという課題を踏まえて、現地の人こそ知るスポットを含めた「ガイドおすすめコース」を有田町出身の学生と一緒に考案し、まちなかガイドのコースの一つとして提案したいと考えました。
以上の提案の実現によって期待できる効果は以下の三つです。
・有田観光まちなかガイドの大学生の利用を促進し、若者の観光客を誘致
・有田町に関わる大学生が研修に参加し、有田町の魅力を再発見
・大学生(ガイド同士・ガイドと参加者)の交流とつながりを生み出す
<提案会の振り返り>
この提案について松尾町長をはじめ地元の皆様からたくさんのご意見をいただき、「ガイドとして働く学生を集めることの難しさ」がこの企画の主な課題であると分かりました。また、「ガイドおすすめコース」を有田町出身の学生と交流しながら一緒に考案したいという私たちの考えを踏まえ、「有田町に関わる学生とzoomでつながり、有田のお酒や食べ物を楽しみながら交流するとよいのではないか」というアドバイスをいただき、このような交流会の開催はとても魅力的だと思いました。ツアー商品の企画を通じて、有田町についてさらに深く知りたいと考えたからです。
そして、松尾町長からは、「有田町のガイドさんにオンラインで有田町をご案内いただき、その後に交流するとよいのではないか」というご提案をいただきました。また、有田観光協会のWebサイトによかねARITAプロジェクトが作成したコースを載せることは良いアイディアであるため、是非提案して欲しいとおっしゃっていただき、大変嬉しく思いました。これからは、提案会で皆様からいただいたご意見を踏まえ、若者の視点で有田町の新たな魅力を発信するための方法について改めて考えたいと思います。
私は商品開発チームのリーダーを務めるなかで、悩みが尽きず、リーダーとして至らない点が多くあると思いました。しかし、チームのメンバーのおかげで常に楽しく取り組むことができたため、心から感謝しています。ツアー商品の内容をゼロから考えることは大変でしたが、メンバーと何度も話し合いながら企画を考えることに大きなやりがいを感じました。
ツアー商品の提案という貴重な機会を与えていただいた有田町の皆様に恩返しをすることができるよう、これからも責任を持って活動したいと思います。