企業連携プロジェクト
【現代ビジネス研究所・研究助成金採択プロジェクト】よかねARITAプロジェクト
2023 現地研修 商品開発チーム活動報告
こんにちは!
よかねARITAプロジェクト商品開発チームの現代教養学科3年関根日南子(せきね・ひなこ)、国際学科3年中村玲季(なかむら・たまき)、食安全マネジメント学科1年石田陽菜(いしだ・ひな)です。
今回は8月26日(土)~8月29日(火)に行われた有田町での現地研修について、商品開発チームのメンバーからお伝えします。
今年度のよかねARITAプロジェクトでは、大学生を対象とした「スタディツアー」の商品開発を目標としています。そこで、私たち商品開発チームは、どのようなツアープランを考えるべきかという視点で有田町について学んできました。
最初に、国際学科3年中村玲季(なかむら・たまき)から、3日目に訪問した渓山窯(けいざんがま)と香蘭社での学びについてご紹介します。
まず、創業66年の歴史を持つ、鯨などの絵柄が特徴的な渓山窯では、工房にお邪魔させていただきました。中では、実際に絵付けなどの作業をされている姿や、素焼きの状態の有田焼を見ることができました。今まで完成した状態の有田焼しか見たことがなかったため、とても新鮮で、有田焼ができるまでの工程に多くの人が関わっていることがわかりました。
工房内で、篠原 祐美子(しのはら・ゆみこ)社長とお話しさせていただきました。有田焼を販売するビジネスの難しさや、職人人材の不足など有田焼に関することから有田町全体の課題まで細かくお話ししていただいたことで、今までは観光客の視点でしか考えていなかったという気づきが得られました。私たちがこれからさらに有田町の皆様と関わっていく上で、このように実際の声を聞くということは重要だと思いました。これからも引き続き有田町に関わる方々の現在の取り組み・新しい取り組みについて知り、今後の活動に活かしていきたいです。
↑篠原 祐美子(しのはら・ゆみこ)社長(手前左)とお話ししている様子
次に、香蘭社へ訪問しました。香蘭社は、会社設立144年の歴史を持つ有田焼の老舗です。宮内庁御用達であり、海外からの評価も高い有田町の名窯のひとつです。
1階は販売スペースでしたが2階からは展示の会場となっており、館内を案内していただきました。有田焼の歴史を実際に目にしながら学ぶことができて、有田焼の魅力を改めて感じました。歴史のある美術品としての有田焼だけでなく、碍子(電線の絶縁や支持に使われている白い楕円形のもの)のメーカーでもあるということで事業の幅広さに驚きました。普段はいることができないお部屋にも案内していただき、メンバー一同緊張しながらも興味深く見学していました。
今回の訪問で各窯元でそれぞれの特徴があることがよくわかり、これからもより多くの窯元について知りたいと思いました。
↑香蘭社の高級感あふれる看板
次に、食安全マネジメント学科1年石田陽菜(いしだ・ひな)から、灯す屋についてご報告いたします。
今回私たちは灯す屋代表佐々木元康(ささき・もとやす)様にお話を伺いました。灯す屋は有田町を中心に、一人ひとりがおもしろい未来を描ける社会をつくるために活動されているNPO法人です。うちやま百貨店やちゃわん最中など、多種多様な興味深い活動をされており、とてもわくわくしました。住んでいる町、世代によって人それぞれの考え方があることを再確認し、誰もが楽しめるスタディツアーにできるよう努めてまいります。
最後に、現代教養学科3年関根日南子(せきね・ひなこ)から、8月28日に行われました、有田町役場商工観光課・有田町役場農林課・株式会社有田まちづくり公社へのインタビューについてお伝えします。
↑インタビューの様子
今回のインタビューでは、観光振興などの事業における現在の取り組みや課題点について質問させていただきました。有田町が抱えている主な課題点に関しては、有田陶器市と秋の有田陶磁器まつりの時期以外の観光客の少なさ・窯業や農業の後継者不足について確認できました。そして、これらの課題の解決に少しでも貢献することのできるスタディツアーを作りたいと考えました。そのためには、ターゲットや伝えたいことを私たちなりに考え、明確にする必要があります。
私は4日間の現地研修を踏まえ、有田町は、綺麗な町並みや自然、器に囲まれて過ごすことでエネルギーをチャージできるような町だと感じました。観光で訪れた人に、もっと長く滞在していたいと思わせる居心地のよい場所だと思います。このような私たちが感じ取った有田町の魅力を、スタディツアーを通じて伝えることができるようこれからも尽力していきます。
最後になりますが、ご協力いただいた皆様にこの場をお借りして心より感謝申し上げます。多くのことを学ばせていただき本当にありがとうございました。