調査研究・その他
【現代ビジネス研究所・研究助成金採択プロジェクト】『東京で識る東北』プロジェクト
【学生レポート】現地訪問(6)「サン・ファン館」、「エクレール」のお菓子、石巻のサイクリング終了
こんにちは。会計ファイナンス学科1年の渡邉萌音(わたなべ・もね)です。チーム「東京で識る東北」唯一の仙台市出身者です。
ところで、私たちはカフェで美味しい甘いものを頂き、パワー補給をしっかりした後、宮城県慶長使節船ミュージアム「サン・ファン館」を目指して自転車を漕ぎ始めました。
(サン・ファン館の入口。どんな体験が出来るのか、わくわくどきどき)
「サン・ファン館」は、江戸時代初め、仙台藩主伊達政宗の命により、支倉常長ら慶長使節一行を乗せて太平洋を渡った木造洋式帆船「サン・ファン・バウティスタ」(洗礼者聖ヨハネ、という意味だそうです)の復元船を係留・展示し、その偉業を伝える博物館です。(サン・ファン館のパンフレットから引用)
私たちは、宮城の歴史を学ぶと共に、船と海の綺麗な景色を見たくて、今回の現地調査でこの博物館へ行くことを決めました!
支倉常長らが見たイタリア広場をイメージして作られたというサン・ファン広場から見る石巻の景色は本当に絶景でした!(写真下)
慶長使節展示室や、企画展示室では、模型やパネル、ジオラマを使って、見て・聞いて歴史をとても分かりやすく学べます。パネルを見ながら、「この名前聞いたことある!」と思ったり、メンバーと「これ知ってる!」などと言いながら見て回ることができたので、歴史が不得意な私でも楽しむことができました。
(ロビーに展示された帆船の模型)
また、展示室奥には、コントローラーを操作して船内の様子や、空中から見た「サン・ファン・バウティスタ」の光景を楽しむことができる「VR操作体験」のスペースがあります。ここではとてもリアルな船内の様子を見ることができ、実際にその場にいるような気分になりながら、歴史がある建造物を学べるので楽しかったです。コントローラーを操作しながらなので、どこかゲーム感覚があり、それもこのVR(ヴァーチャル・リアリティ)体験の魅力です。このコーナーはお子様にもとてもオススメです!
(6.5インチの大型モニターと4K映像で疑似体験ができるコーナー)
ロビーでは、東日本大震災当時の状況を見ることができました。石巻の震災当時の様子をしっかりと理解することができる映像で、震災時のことを忘れないためにも、遠方から来た方を始め、地元の方や、東北の方々にも見ていただきたいなと思いました。
(東日本大震災の展示コーナーがあるロビー)
そして、ここの目玉である「サン・ファン・バウティスタ復元船」は、パンフレットの写真で想像したよりも遥かに大きく、とてもカッコいい!です。この船に歴史が詰まっているんだなと実感することができると共に、406年前にこんなにも立派な船を作り上げた当時の人々はすごいなと感じました。この船は本当に見るべきものだと思います!
(復元船の前で入館記念撮影。私は左から3人目)
私たちは、予定より遅くなって博物館に着いたので、30分程しか博物館の中にいられませんでした。私たちは見ることができなかったのですが、「サン・ファンシアター」という大型スクリーンで船内の様子を上映しているシアタールームもあり、この博物館を訪れた際には是非そちらにも足を運んでほしいなと思います。次に来た時は私も必ず「サン・ファンシアター」を体験します。
しかし、こんなに素敵な復元船「サン・ファン・バウティスタ」も、2021年に公開展示を終えて解体されるのだそうです。とても残念!!!このため、現在、来年3月23日までの予定で、サン・ファン号についての歴史的な記述や復元船が造られるまでの歩み、東日本大震災以降の復興の取り組みなど、様々な視点からサン・ファン号を紹介する企画展が行われています。ぜひ皆さんも訪ねてみてください。
そして、閉館時間まで博物館を楽しんだ後、自転車を返却するまでおよそ1時間あったので、地元のケーキ屋さん、「エクレール」にお邪魔しました。
ケーキやクッキー、サブレ、ゼリーなど様々な種類のお菓子があり、どれも美味しそうです。私はその中から、「サン・ファン・サブレ」を頂きました。アーモンド入りのクッキーで、程よい厚さと、甘みで、サクサクして美味しかったです!クッキーには、「サン・ファン・バウティスタ」号の図柄が印刷され、博物館を訪れた後だったので、より美味しく感じました。他のメンバーが買ったお菓子はどれも美味しく、サン・ファン館を訪れた後は是非セットでこのエクレールさんでクッキーを買ってください!!^_^
下の写真は、帰り際に偶然みつけた「エクレール」のパン屋さんの看板です。ケーキ屋さんの後ろに隠れているなんて!見つけた時はみんなで盛り上がりました!(笑)
その後は、自転車をお借りした「かわまち交流センター」を目指してまた一走り!
道路の整備が進んだ場所は、道が広く、運転しやすかったのですが、まだまだ整備途中の道も多い石巻市内。砂利道では、すぐ隣を車が走っているため、危ない思いもしました。サイクリングの旅をする際は、時間に余裕を持って、道が整備途中なことを頭に入れて、慎重かつ安全に、また怪我のないようにサイクリングを楽しんでいただきたいです。
(石巻市かわまち交流センター「かわべい」の前でぱちり)
以下、個人的な感想です。
私は今回のサイクリングで久々に自転車に乗りました…(汗)
そのため、乗るまでは不安でしたが、今回はプロジェクトのメンバーと一緒だったので、走り始めると楽しいサイクリングになりました。
私はこのプロジェクトチームの中で唯一の仙台市出身ですが、震災前も、震災後も、これまで石巻に足を運ぶことはなく、ゆっくり石巻市内を周るのは今回が初めてでした。
同じ宮城県でも、場所によって震災によって受けたダメージは違うし、街の感じが全然違うことを身をもって感じることができました。
自分では、震災について結構知っていると思っていましたが、実際に足を運ばないと分からないことが多かったです。「サン・ファン館」や、石巻市復興まちづくり情報交流館で震災時の映像を見て、私は無意識のうちにこのような映像から目を背けていたのかもしれないと思いました。多分、恐怖心がずっと自分の中にあったのだと思います。けれど、今回の現地訪問を通して、地元の復興について一人でも多くの人に知ってもらいたいという思いが強まりました。
自分たちに出来ることは、僅かかも知れませんが、このプロジェクトのメンバーを始め、一人でも多く同じ気持ちでいてくれれば、力は大きくなると思います。私はこれから本格的に始まる情報発信に力を注いでいきます。
(会計ファイナンス学科1年・渡邉萌音)